北朝鮮の軍事政策は、半島の再統一という国家目標を達成するために、韓国に対して攻勢作戦を実施できる軍事力の維持及び存続に焦点を合わせる。北朝鮮の軍事ドクトリンと政策は、北朝鮮軍の機構を規定し、産業資源及び生産活動を割り当て、軍の支援に研究及び開発を指向する。このドクトリンは、軍の形態及びそれが使用されるべき方法を詳細に述べた北朝鮮の最高政治指導者により引き出された青写真である。それは、晩年の金日成の朝鮮半島の将来構想により方向づけられた３つの基本的かつ相互関連する概念に基づく。

　北朝鮮軍の発展と兵器の獲得戦略は、その軍の維持及び近代化における独立性及び自立性を堅持しつつ、CFC軍の戦力及び弱点への対抗に焦点を合わせている。北朝鮮軍は、以下の軍の目標を満たそうと試みている。

　その軍の目標の達成に当たって北朝鮮が直面する主要な障害は、その惨憺たる経済状態である。北朝鮮は重要資源を軍事に注ぎ込んでいるが、他の社会部門全ての支出において、国はこの10年間経済崩壊に直面している。このため、北朝鮮は、その軍事力を使用するか又は軍事的選択肢を失う危険を冒すかの決定地点に到達している。その結果、その軍の目標を達成することは、北朝鮮に対するさらなる圧力となる。経済崩壊又は軍事行動がなければ、北朝鮮の軍事政策は、再統一の国家目標を支援し続けるであろう。

　北朝鮮が引き出せる主要戦力は、北朝鮮人民の支援である。洗脳の力又は民族主義の生来の感情により、この支援は、国力の蓄積を構成する。北朝鮮の兵士は、戦闘の結果は近代兵器と軍事技術ではなく、「人民の解放のために戦う崇高な任務と革命精神」によって決定されると教えられている。これは、危険又は精神的報酬を考慮しない幅広い戦闘の選択肢を支援できる軍事力に転換される。

　この軍事ドクトリンの弱点は、北朝鮮の人口の文字通りの物理的枯渇を含む。これは、恐らく、韓国の成長する経済及び軍事力を相殺する北朝鮮の試みに対する最大の障害であろう。戦場においては、恐らく、北朝鮮の決定的欠点のほとんどは、近代的偵察、監視、及び目標獲得システムの欠如であろう。この欠点は、ほとんどの北朝鮮の主要兵器の比較的不正確かつ操作困難な特性により増幅される。

最終更新日：2003/05/21